タイ高級レストランの味ーBLUE ELEPHANTが届ける自宅で手軽に楽しめる“本格タイ料理”とは?

世界中の美食家を魅了する高級タイ料理レストラン「BLUE ELEPHANT(ブルーエレファント)」は、その味を家庭でも楽しめるようにと、レトルトや調味料の製品展開も積極的に行っています。

その正規輸入代理店として日本での流通を担うのが、ジェントス株式会社。今回は、制作プロモーション課の係長・山﨑さんと主任・細田さんにお話を伺いました。

単なる「本格タイ料理」の枠にとどまらない、ブルーエレファント商品の魅力とは。そして、日本市場における可能性や課題とは。

商品を“愛してやまない”お二人の目線で、ブランドの舞台裏に迫ります。

目次

ヨーロッパで誕生——BLUE ELEPHANTのはじまり

制作プロモーション課の係長・山﨑さん(左)と主任・細田(右)さん①
制作プロモーション課の係長・山﨑さん(左)と主任・細田(右)さん①

ケージー:まず、BLUE ELEPHANTというブランドについて教えていただけますか?

山﨑さん:はい。BLUE ELEPHANTは、タイ人シェフのヌーロウ・ソマニー・ステッペさんがヨーロッパで立ち上げたレストランが始まりのブランドです。タイ出身のヌーロウさんは、当初フランス料理を学ぶためにヨーロッパへ渡り、そこでアンティークディーラーだったご主人と出会って、タイの宮廷料理をベースにしたレストランを始めたのがきっかけです。

細田さん:当時は、ロンドンやパリなどにも店舗があり、ロンドンではレストランランキングでトップ3に5年連続でノミネートされるほど人気だったそうです。ただ、コロナ禍の影響で現在残っているのは、マルタ、コペンハーゲンに1店舗ずつ、タイ国内では、バンコク(サトーン)とプーケットに2店舗です。最近では、バンコクにあるレストランがタイの歴史的文化財に指定されている建物を使用していたりと、格式の高さも感じられる場所になっています。

ケージー:タイ料理がヨーロッパで広がって、タイに戻ってきたというのは面白いですね。

対談の様子①
対談の様子①

山﨑さん:そうなんです。実際、本国のバンコク店がオープンしたのは2002年で、それまでは主にヨーロッパ展開が中心でした。ある意味、「逆輸入」されたブランドと言えるかもしれません。

細田さん:バンコク(サトーン)とプーケットのレストランではクッキングスクールも併設されていて、セレブや各国の要人が訪れることでも知られています。実際に日本の皇族やハリウッドスターなども訪れたことがあると聞いています。

ケージー:まさに“世界で愛されるタイ料理ブランド”ですね。

“本物”を世界に—シェフ自ら開発する家庭用ライン

制作プロモーション課の係長・山﨑さん①
制作プロモーション課の係長・山﨑さん①

ケージー:レストラン展開だけでなく、家庭向けの商品開発にも力を入れているんですね。

山﨑さん:はい、実は1996年からヨーロッパ向けに家庭用のラインナップを展開し始めました。当時からのコンセプトは、シェフのヌーロウさんが「誰でも家庭で本格的な味を手軽に作れること」。そのこだわりを体現するため、2006年にはタイに自社工場「BLUE SPICE」を設立しました。

細田さんシェフ自身が現場に入り、「これならOK」と納得したものしか製品化しないというスタイルなんです。そのため、再現度が非常に高く、実際にレストランで食べた方が「家で作っても同じ味がする」と驚かれることも多いですね。

ケージー:家庭向けにそこまでこだわるというのは、なかなか聞かないですね。

山﨑さん:そうですね。味のクオリティに加えて、9割以上の商品がハラール認証を取得しているのも特徴です。これはイスラム教徒の方々を含め、より多くの人に楽しんでもらいたいというシェフの思想が背景にあります。

細田さん:また、実際の商品はヨーロッパを中心に42の国・地域で展開されていて、アジア・欧米はもちろん、アフリカや中東でも販売されています。この広がりも、宗教的な配慮や本格的な味の再現性が評価された結果だと思います。

ケージー:なるほど、“世界で通用する家庭の味”というのは、簡単に作れる以上の意味が込められているんですね。

グリーンカレーの再現度に驚き—スタッフも惚れ込んだ味

制作プロモーション課の係長・山﨑さん②
制作プロモーション課の係長・山﨑さん②

ケージー:実際にご自身で食べてみて、どのような感想を持たれましたか?

細田さん:私、タイに旅行した際にバンコクのレストランで本場のグリーンカレーを食べたんです。すごくおいしくて感動したのですが、帰国後にこのグリーンカレー商品を自宅で作ってみたところ……味がほとんど同じで驚きました。

ケージー:ご自身が現地で食べた味と、家庭で作った味が近かったんですか?

細田さん:はい、レストランと同じ味が家で出せるって、正直信じられなくて。料理が得意なわけではない私でも、説明通りに水を加えて煮込むだけで、あの香りや奥深さをそのまま再現できました。

山﨑さん:レストランではないのでスパイスの香りは多少控えめかもしれませんが、スパイスの重なり方やコクは忠実に再現されています。だからスタッフも実際に自宅で試食して「本当においしい」と感じたことが、販売への自信につながっているんです。

制作プロモーション課の主任・細田さん
制作プロモーション課の主任・細田さん

ケージー:販売担当の方自身が“ファン”になるのは、強いですね。

細田さん:実は、社内の会議でもグリーンカレーの話題が何度も出るくらい人気で。「あれは本当にすごい」と盛り上がるくらい、スタッフみんなが惚れ込んでいます。

日本向けの“特別な1人前レトルト”と、最注目商品「イエローカレー」

対談の様子②
対談の様子②

ケージー:ブルーエレファントさんの商品は、海外で流通している調理が必要な2人前のサイズだけでなく、日本独自企画で誕生した1人前レトルトシリーズもあると伺いました。

山﨑さん:そうなんです。今現在、世界を始め本国タイの販路にも存在しない“1人前レトルトのタイカレー”は、日本市場向けに特別に開発されたラインナップです。通常タイ料理は大皿でシェアして食べる文化があるため、海外ではあまり見られない形式なんですよ。

細田さん:この1人前レトルトシリーズは、2025年の3月に新商品として発売されたばかりで、パッケージも全て日本語表記。中でも特に注目いただきたいのが「イエローカレー」ですね。

ケージー:なぜイエローカレーに注目されているのでしょう?

細田さん:このイエローカレー、実は子どもから大人まで幅広い層に好評なんです。マイルドな味わいで、辛さも控えめ。タイ料理初心者の方でも手に取りやすく、「これなら家族で食べられる」と言ってリピーターになってくださる方も多いです。

山﨑さん:実際に屋外イベントで試食販売を行った際には、「うちの子が初めてカレーを完食した」という声までいただきました。ブルーエレファント=本格的=ハードルが高そう、というイメージを一変させる“入り口商品”になっています。

ケージー:なるほど、味に定評のあるブルーエレファントさんの中でも、“広げる力”がある商品なんですね。

山﨑さん:はい、この商品があるからこそ、グリーンカレーやカオソーイといった“次の一手”にもつながっていきます。ブルーエレファントのファンを増やす原動力として、私たちも自信を持っておすすめしています。

知られざる美味しさを広めるために—店舗販売の壁と今後の展望

制作プロモーション課の係長・山﨑さんと主任・細田さん②
制作プロモーション課の係長・山﨑さんと主任・細田さん②

ケージー:ここまでお話を伺ってきて、ブルーエレファントさんの商品は味の再現度もクオリティも非常に高いと感じます。

山﨑さん:そうですね、ただ、課題もあって。これは2人前のすぐ食べられるシリーズなどの話になります。例えばスーパーマーケットや輸入食品店で導入いただいているケースも多数ありますが、まだまだ日本での認知拡大には時間が必要です。味に自信があっても知られていない商品を店舗導入し販売するのはとても高い壁となっています。

細田さん:調理が必要なレトルト食品としては高価格帯に入るため、「知らないブランドのカレーに800円は出しづらい」と感じる方も多いんです。食べれば驚く味なのに、その“第一歩”をどう作るかが大きな課題でした。

ケージー:なるほど。一般的なレトルトカレーと同じ売り場で比較されてしまうと、正当な評価が得にくいですね。

対談の様子③
対談の様子③

山﨑さん:はい。そのため私たちは、試食ができるタイフェスなどへの出店を通じて、“一度食べてもらう”感動体験作りに注力しています。実際にイエローカレーを試食された方の9割以上が美味しいと言って購入されるなど、かなりの手応えを感じています。

細田さん:また、麻布十番や広尾など、インバウンドや外国人客が多いエリアでは販売実績も良好です。世界中で愛されているブルーエレファントのブランド力が通じやすい環境では、認知の壁も越えやすくなっています。

ケージー:今後の展望としては、どのように考えていらっしゃいますか?

山﨑さん:現在はECを軸に、情報発信や認知向上を強化していきたいと思っています。特に、エスニック好きな方が集まるコミュニティや、タイ料理に親しみのある層との接点を大切にしたいですね。

細田さん:長期的には、「ブルーエレファントを選ぶ理由」がちゃんと伝わるような売り場作りや提案資料の整備も進めていくつもりです。

“タイ高級レストランの味をご家庭で”—世界の食卓へ広がる夢

制作プロモーション課の係長・山﨑さんと主任・細田さん③
制作プロモーション課の係長・山﨑さんと主任・細田さん③

ケージー:改めて、ブルーエレファントさんの商品を通じて伝えたいことがあれば教えてください!

細田さん:私たちが扱っている商品は、“タイ高級レストランの味をご家庭で”という願いを形にしたものです。簡単な調理で手軽に食べられる。でもその背景には、タイの一流シェフが本気で開発したレシピと製法があるんです。

山﨑さん:たとえば、レッドカレーのソースには手間のかかる炒めたペーストや厳選したココナッツミルクを使用していて、家庭ではなかなか再現できない味わいになっています。それを封を切って温めるだけで楽しめるんです。

ケージー:本格的でありながら、誰でも使える。まさに理想的な“食の架け橋”ですね!

細田さん:はい。そして今後は、“世界の食卓にブルーエレファントを”という夢をさらに広げていきたいです。タイ料理が好きな人に限らず、「たまには贅沢なタイ料理を食べてみたい」と思うすべての人に手に取ってもらえるようなブランドにしていきたいと考えています。

山﨑さん:おいしい料理には、国境も言語も関係ありません。“家庭で食べる幸せ”をグローバルに届けていくのが、私たちのこれからのミッションだと思っています。

ケージー:改めまして本日はインタビューさせていただきまして、ありがとうございました!

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